脳の体力を奪う「先延ばし」!有効な対策・改善策は!?

先延ばしをやめる、先延ばしを減らす、重要でないタスクを効果的に後回しにする優先順位の設定方法について説明します。

先延ばしに振り回されるのではなく、自分の意思で先にやること、後にやることをコントロールするために、まずは脳の「意志力」について説明します。

脳の意志力

脳の体力は、脳の前頭葉が担っています。

やる気、意志力、ストレスコントロール、精神力、集中力、自制心、我慢など、脳の意思の力の源は脳の前頭葉にあります
その前頭葉には体力があり、消費すればするほど疲れていきます。

前頭葉の体力を回復させるには、睡眠と、良質な食事が必要です。

前頭葉のエネルギー消費で面白いのは、仕事の意思決定も、読書も、昼食の場所を決めるのも、デザートを我慢するのも、意志決定や意志力に使われるエネルギーは全て同じ質のエネルギーだという事です。

「習慣化」は脳の体力を節約

習慣化されていることでは意志力エネルギーを使わないという事も重要です。
例えば、既に習慣化されているであろうお風呂でのシャンプーや、歯磨きにはさほど集中力を必要としませんよね。
これは意志力を使っていないためで、貴重な前頭葉のエネルギーを温存することができます。

車の運転も、慣れない内はあれこれ気になってぎこちないけれど、慣れてしまえば集中するべきポイントが限られ、リラックスして車を運転できるようになります。

たまに毎日何時間も勉強できる人がいますが、これは勉強が習慣化されたため、勉強を毛嫌いしている人ほど意志力を消費せずに勉強できるからです。
車で言えば、ガソリンタンクがデカい(脳の体力がある)のではなく、燃費が良い(意志力をあまり使わなくても勉強できる)のです。

このように、繰り返して発生することは「習慣化」によって脳が楽になるので、なるべく同じ時間に、同じ場所で、同じ方法で処置することが有効です。

「行動すること」はさほど意志力を消費しない

「意思決定」をする時には前頭葉のエネルギーが消費されますが、行動する時はさほど消費されないという点も重要です。

行動の内容が単純であればあるほどエネルギーを使いません。

例えば、「部屋の掃除しなきゃなぁ。面倒くさいなぁ( ´・ω・`)」と思った時、「やりたくない部屋の掃除をする」という意思決定をするには意志力を消費します。
しかし、一度始めてしまえば、部屋の掃除は集中力を要する複雑な作業ではないので、掃除中は意志力をほとんど消費しません。

なので、シンプルなタスクほどさっさと始めてしまうことが重要です。

一方で、同時通訳などの強い脳の集中力を要する行動は脳の意志力をものすごい勢いで消費します。
プロの同時通訳は10〜15分おきに交代する事になっています。

私自身も何度も同時通訳を経験した事がありますが、アレやってるとめちゃ眠くなるんですよ…

ところで、タスクを始める時に強く意志力を消費するという脳の仕組みの関係で、もしタスクを中断すると、再開する時にまた意志力が必要になってしまうという点も覚えておいて下さい。

先延ばしと意思決定の関係

あなたが何かやるべきことを思い出した時、今すぐやるのか、部分的にやるのか、放置して先延ばしにするのか、その場で「意思決定」をしなければなりません。

この時、その場で処理できると一回の意思決定でタスクが完結し理想的ですが、では先延ばしにしたらどうなるでしょう?

脳は、無意識的に常に頭の片隅で先延ばしにしたことで体力を消費し続けてしまい、あっという間に体力が失われ、疲れや眠気を感じてしまうのです。
更に、後でやろうと思った時、再度意思決定を迫られます

なので、脳の体力を維持し、高い脳力を発揮するためには、物事を先延ばしにしないことが非常に重要です。

とはいっても、実際に何も先延ばしにしないことは難しいので、次に実践的な対策を説明します

先延ばしの最適解はパレートの法則とスケジュール化

どのように先延ばしと付き合ってタスクを処理していくのかの説明に入ります。
まず、そもそも思いついた事を全て実行するには時間が足りません

この問題の解決策は、なんと100年前に結論が出ています。

イタリア人の経済学者、ヴィルフレド・パレート(1848-1923)が提唱した「パレートの法則」を応用します。

パレートの法則は、別名「80:20の法則」で、経済において、全体の数値の大部分(80%程度)は全体を構成するうちの一部の要素(20%程度)が生み出しているという理論です。
パレートは、世の中の富の80%は、人口の20%の人によって生み出され、所有されていること導出しました。

このパレートの法則は経済以外の多くの事象にも適用できます。

例えば:

結果の80%は20%の原因によって生み出されている

80%の結果は20%の時間と努力によって生み出されている

80%の問題は20%の原因によって生み出されている

などです。

パレートの法則を踏まえ、「自分の80%の成果・幸福感をもたらしているのは、どの20%か?」を考えてみて下さい。

このフィルターにかけると、思いつく事のごく一部が「80%の結果を生み出している重要なこと」、ほとんどの事が「時間がある時にできれば良いこと」か「そもそもやらなくても良いこと」に分類されると思います。

「80%の結果を生み出している重要なこと」は、たとえ気乗りしなくても先延ばしにせずにすぐに優先してとりかかりましょう。
もし先延ばしにしたくなっても、「これさえできれば他のことはできなくても良いからこれだけはやる」と自分に言い聞かせてすぐに行動しましょう。1日に1〜2個しかない筈です。

「時間がある時にできれば良いこと」は、2分以内に終わるタスクであれば、優先順位が低くてもさっさと済ませるのがオススメですが、その場ですぐに対処するのが難しい事であれば、スケジュール化して忘れましょう。

スケジュール化では、その日の内に処理するなら夜にアラーム、後日処理するならカレンダーや手帳を使って、後で自動的に思い出せるようにします。
こうして脳に忘れる許可を与えることが脳の体力を温存する上で重要です。

オススメは、80%の成果を生み出している重要な活動を終えた一日の終わりに処理するタスクリストを作ってその中に入れておき、後でまとめて取り掛かることです。
その日の内に完了できると理想的ですが、成果の20%以下を占めるタスクなので最悪できなくてもさほど問題になりません。

逆に、一番最悪なのは、「あと30分後にやろう」と思って、アラームのセットも手帳への記入もすることもなく記憶に頼ろうとすること。
これは非常に危険です。

脳はその事で体力をすり減らすし、人間の脳は20分後には50%の事を忘れてしまうので、そもそもやることを忘れてしまい、後々になって手遅れになってしまう危険性もあります。

まとめ

1 脳は意志力を使うと体力を消費する

2 習慣化で脳の体力を節約できる

3 意思決定では意志力を沢山使うが、行動では意志力をさほど使わない。また、中断すると再開するのに再度意志力を必要とする

4 思いついたことをパレートの法則にあてはめ、「(80%の結果を生むから)すぐやる」、「意図的に先延ばしにする」、「やらない」を決める

5 すぐに処理できないことはスケジュール化。アラーム、手帳、一日の終わりにやることリストを活用

こうすることで、脳の体力を節約しながら重要なことに脳のリソースを割きましょう!

先延ばしは、脳の体力を消費する危険な癖で、特にコントロールされていない先延ばしは大きな問題です。

先延ばしが癖になってしまっている人は、パレートの法則とスケジュール化を活用し、悪しき習慣を断ち切りながらタスクを効果的に処置していきましょう!

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