【睡眠】なぜ寝る?必要睡眠時間は?睡眠の質を上げる方法は?

睡眠は私達の人生の約1/3を占めています。
しかし、これほどまで大きく私達の人生を占めている睡眠について、学校ではほとんど学びません。

その結果、私達は睡眠についてほとんど知りませんよね

で、その悪影響の結果が睡眠不足の現代人です。

睡眠=時間の無駄

という認識が世界的に広まってしまい、時間が欲しくなると真っ先に睡眠時間を削ろうとする人はとても多いです。

しかし、そもそも睡眠が何の為に行なわれていて、睡眠時間を削るとどうなるのかも理解していない人は、睡眠時間を削って良いのかそうでないのかを判断する能力がありません

だって、削ったらどうなるのか分かっていないのですからね。

寝ている間でも脳は休まずに動いています。

なぜ?これって本当に時間の無駄なのでしょうか?

あなたは睡眠についての知識を持っていて、寝不足に悩まされることのない快適な生活を送れていますか?

本記事では、人はなぜ寝るのか、寝不足だとどうなるのか、睡眠時間は何時間必要なのか、自分が寝不足なのか否か、睡眠の質を上げる具体的な方法は何か、ついてご説明します。

物語ではないので、飛ばして興味のある所だけを読んでも問題ありません

人はなぜ寝るの?

 一番重要なのは、脳の整理整頓です。

synapse

シナプスのイメージ

脳には「シナプス」という、脳細胞たちの接合部分であり、脳が正常に働くのに非常に重要な役割を果たしている器官があります。
寝ている時は、重要と判断されたシナプスの繋がりが強化され、重要でないと判断されたシナプスの繋がりが弱くなる事が分かっています。

つまり、重要な情報を残し、いらない情報を捨てるという、部屋の掃除のような事が行なわれています。

ということは睡眠不足になれば当然、重要な事を忘れやすくなり、どうでもいい記憶が残っているために新しい事を覚え辛くなります。

脳の仕事は記憶だけではありません。
運動、会話、認識、ホルモンの分泌、細胞の修復や再構築など、人間の活動は全て脳が中心となって行なわれています。

脳内で出血が起こると意識不明になったり、手足を動かせなくなったり、言葉を話せなくなったりするぐらい脳は人体にとって重要な役割を果たしています。

その脳のメンテナンスを担うのが睡眠ですから、睡眠時間を減らす事がいかに愚かで危険な事なのかどうか、想像に難くありません。

睡眠不足だとどうなる? → 刺激物依存、肥満、ストレス増加、免疫力低下、他

記憶力、創造力、判断力、学習能力の低下と衝動的な行動

まず、記憶力と創造力、判断力、学習能力が著しく低下し、衝動的になります。

つまり、寝不足の人は重要な事を忘れやすく、良いアイディアも思いつかず、日常で起こる1つ1つの判断を誤る確率が大きく上がっており、新しい事を覚えるのが困難で、長期的な予測でなくその場の気分で意思決定をするという事です。

書いていて悲しくなるぐらい仕事が出来なさそうです( ´・ω・`)

判断力が低下&衝動的という所でいうと、寝不足の社員は仕事中にネットサーフィンをする確率が高く、サボる時間も長いなんていう研究結果もありました。

なので会社は寝不足の社員を雇うべきではないし、あなたがよく寝不足になる会社員、起業家、フリーランス、又は自営業者ならば、あなたは仕事のパフォーマンスが著しく悪くなる確率を上げており、自分の人生を難しくしているという事です。

ここまでの内容でもなかなか酷いと思いますが、これぐらいはよく知られている事だし、前述した「人はなぜ寝るの?」でも触れられた内容です。

しかし、睡眠不足の弊害はこの程度では済みません。

刺激物

脳が疲れている時に目を覚まそうとすると、脳は刺激物を求めるようになってしまいます。
すると、酒や煙草、カフェイン等の刺激物を欲するようになります。

身体に良いとはいえない物を衝動的に求めている訳ですから、身体には当然悪影響だし、摂取量についても多く取りすぎてしまう危険性が高いです。

根本的な対策は、刺激物を避けることではなく、刺激物を求める原因となっている睡眠時間を確保する事なので、そこを間違えないように注意しましょう。

睡眠とアルコール

ところで、少し脱線しますが、

「アルコールを飲むと眠りやすくなる」

とよく言われますが、これは間違いです

たしかに、アルコールを飲むと身体は寝ている状態に入りやすくなります。
しかし、アルコールは睡眠において最も肝心な記憶の整理や大事な記憶の強化等を妨げてしまう事が分かっています。
したがって、アルコールで寝ると、寝た気にはなりますが、実際には充分な脳内処理が行なわれず、寝た筈なのにまだ寝不足、という状況に陥ります。

従って、寝れないからといってアルコールを飲むのはやめましょう

よく眠れたと錯覚するだけで、肝心の脳内の整理ができていません。

肥満

睡眠不足は肥満の原因になります。

平均睡眠時間が5時間以下だと、肥満になる確率が50%も高くなります。

原因ですが、睡眠不足はグレリン、すなわち食欲ホルモンの分泌を増やします

さらに、脂肪細胞の中にあるレプチンという食欲を抑えるホルモン量は低下してしまいます。

食欲ホルモンが増え、食欲抑制ホルモンが減るので、食欲が増えます。

特に、ジャンクフードに代表される炭水化物と糖分を欲するようになってしまいます。

女性、太りやすい体質の人、中年層は特にダイエットへの関心が高いと思いますが、運動や食事制限の前にまずは寝不足を解消しましょう。

ストレスと病気

睡眠不足は多大なストレスを生み出します。

ストレスによる弊害は恐ろしいです。

まず、記憶想起能力が低下し、忘れっぽくなります。
長く続けば障害の原因になります。

更に免疫力が低下します

なので、睡眠不足の人は感染症に罹患する可能性が高まります。

こうなってしまっては休むしかなくなるので、睡眠時間を削ったツケを高額な利子と共に返済する事を余儀なくされます。

感染症に限らず、あらゆる病気の原因となります。

不規則なスケジュールによって充分な睡眠時間を確保しにくいシフト勤務する労働者ですが、シフト勤務する労働者はそうでない人よりも癌を患っている人の割合が高いそうですよ。

更に、ストレスは糖尿病の原因になります。

高いストレスは血液中のグルコースを増やし、身体は高い糖度に耐えられなくなり糖尿病にかかってしまいます。

身体中の細胞が血液中のブドウ糖を取ってしまうと、脳に血液がいっても脳は満足にブドウ糖を補給できなくなる問題も生じます。

つまり、脳の機能全般が衰えるという事です。

さらに、ストレスは血圧を上げ、高血圧は循環器疾患を引き起こします。

調べたらまだ出てくると思いますが、このように睡眠不足は、「ちょっと疲れるだけ」では済まされません

仕事のパフォーマンスを下げ、健康を害し、人生を狂わせます。

「仕事が忙しくて充分な睡眠時間を確保できない」という人は、「生きるために働いている」のか、「働くために生きている」のか、自分にとって重要なのは何なのかを今一度考え直してみましょう。

睡眠は何時間必要?

必要な睡眠時間は多くの人が持つ疑問だと思います。

必要睡眠時間の平均は約8時間ですが、個人差があります。

7時間で充分な人もいれば、9時間必要な人もいます。

しかし、平均が7時間未満でオッケーな人はほとんどいません

特に最後にとった睡眠時間が5〜7時間の人は注意が必要です。
なぜなら、本人は充分に睡眠時間を取ったつもりになりやすいのですが、実際には睡眠が足りていなくて、脳のテストをすると悪い成績を取るのがこの睡眠時間だからです。

高齢者は必要睡眠時間が減る?

「高齢者は睡眠時間が短くなる」という話もよく聞きますが、これは誤りです。

たしかに、高齢者は夜に寝る時間が短くなる傾向があります。
ですが、必要な睡眠時間は変わらず、短くなった睡眠時間の分だけ昼寝を必要とします

実際、夜の睡眠時間が短めで朝早起きする高齢者は多いのですが、ほとんどの方が日中に昼寝をしている筈です。

早寝早起きする人は成功する?

「早寝早起きする人は成功する」という話もよく聞きますが、こちらは因果関係を示す根拠がありません

「早寝早起きする人は成功する」という話を聞いて実行するぐらい成功に貪欲な人は、無頓着な人よりも成功しやすいかもしれませんが、それは因果関係ではありません。

よくフォーチュン500に載るような世界トップ企業のCEOが朝4時や5時に起きている話も出ますが、これは経営者という役柄上、部下から報告や質問を一日中受けるため、邪魔されないで集中する時間を確保するのに朝の早い時間が有効だからだと推測されます。

また、「起きた直後は脳が最も活性化している」という研究もありますが、これに関しては、「最も集中しやすい時間帯は全員が朝というわけではなく個人差がある」とする研究もあり、「早起き→成功」と言い切るのは安直だと言えます。

朝集中できる人もいますが、夜の方が集中しやすいタイプの人もいるみたいですよ。

必要睡眠時間や集中できる時間には個人差がある以上、あなたが最も集中できる時間帯を探す事がオススメです。

私も色々試しましたが、午前中と夕方17時以降が集中できて、昼〜16時ぐらいはあまり集中できない事が多いです。
勿論、睡眠時間が足りていないとこの時間でも集中力が落ちるので、脳を回復させる時間は重要です。

私は寝不足か?

基本的に、眠気を感じる=睡眠不足の場合が多いです。
夜8時間寝ても、脳が小休憩を必要として日中眠くなる事はよくあります。

「慢性的に寝不足で、いつも眠いです」という眠くない状態を忘れてしまった方は、一度10〜12時間の時間を確保してベッドで寝続けていれば、眠くない状態を体感できます(これを試す場合、ベッドで「寝る」以外の事をやってはいけません)。
全然眠れなくなった状態、寝るよりも起きたい状態になれば、その時点での充分な睡眠時間を確保できた可能性が高いです。

他にも、起きるのにアラームが必要な人、時間がかかる人、コーヒー等の刺激物が必要な人、理由なく不機嫌になる人、周囲の人から疲れている、又はイライラしているように見えると指摘される人は寝不足の可能性が高いです。

睡眠不足なのに無理やり起きようとしている状態か、起きてしまった状態だからです。

睡眠の質を上げる方法

必要な睡眠時間を削ることはできませんが、睡眠の質を上げれば脳をよりスッキリさせ、日中の集中力や認知力を上げる事が可能です。

以下では、実験で「睡眠の質を上げる効果がある」とされた行動をご紹介します。

たくさん紹介しますが、無理に全て実践する必要はありません
1つ1つに効果があるので、やりやすいものから取り入れていきましょう。

私も面倒で全部はやっていません。

光を避ける

寝る30分~2時間前からなるべく光を避けた方が良いです。

光はメラトニンの分泌料を減らして目を覚ましてしまうため、寝付くのが難しくなります。

また、瞼(まぶた)を閉じていても外が明るいのか暗いのかは瞼越しに分かりますよね。

これは瞼だけでは光を充分に遮れない証拠なので、寝る時はアイマスクを使用するのがオススメです。

アイマスクを付けるのは最初は違和感があるかもしれません。
しかし、実際に試してみると、ベッドに入ってから実際に睡眠に入るまでの時間がかなり短くなるのが分かります( ˘ω˘)スヤァ

ブルーライトを避ける

スマホやパソコンの画面から発せられるブルーライトは光として目を刺激してしまい、睡眠を妨げます。

できれば就寝2時間前は避けた方が良いようです。

しかし、私のように寝る直前までスマホやパソコンを使い尽くす人もいますよね。

そういう人は、夜にスマホやパソコンを使用する際にブルーライトカット眼鏡を使いましょう。

あと、暗い所で明るい画面を見るのは、画面を近くで見るのと同じ眼精疲労の原因となり、視力低下の原因になるそうです。

暗い所でパソコンやスマホを見るぐらいなら、まだ電気を付けた方がマシなようです。

逆に、眠くなるのが嫌な人は、ブルーライトカット眼鏡を使用しない事によって、パソコンやスマホから目を覚ます効果を享受できます。

光を浴びる

身体には体内時計が備わっており、脳、身体、ホルモンは日中に起きて、然るべき時に寝るようにできています。

ノルウェーのベルゲン大学の研究によると、日中に2時間以上の光を浴びることは睡眠時間を2時間延ばし、睡眠効率を80%も改善したそうです。

また、光は体内時計の調整に貢献し、日中起きる事と夜寝ることの助けになります。

自然の光がベストですが、電気の光でもある程度の効果はあるようです。それだけに、夜は部屋を明るくしすぎないようにしましょう。

暗い中で明るい画面を見るのが良くないのは既に説明した通りなので、明るさの微調整ができる電灯があるとベストです。

遮音

音をカットする事は有効です。

睡眠学習に関する実験などで、人は深く眠っている時でも、脳は周囲の音を認識して影響を受けることが分かっています。

寝る時は耳栓を使いましょう。

騒音がひどい場所に住むと、心臓病のリスクが高くなる、健康に悪影響を与えるという研究もあります。

これもアイマスクと同様に試すと分かりますが、最初は違和感があるものの、ベッドで横になってから睡眠に入るまでのスピードが早くなるのでオススメです。

部屋の温度

部屋が暑過ぎたり、体温が高過ぎたりすると、寝付けにくくなり、目覚めやすくなってしまいます。

部屋の温度は18~20℃が良いとされています。

この数字を目安に色々な温度を試して、自分にぴったりの温度を探してみましょう。

個人的には、寒いよりも暑い方が眠れません。
これは、部屋が寒くても布団が温かければ温かい部屋と同じように眠れるからだと推測します。

しかし、今思い返してみると、幼稚園や小学生の頃は布団が冷たいのが嫌いでした
今は慣れたので、寝る前は布団が冷たいのは当たり前となり、全く気になりませんが、本来はあれが正常な反応で、布団が温まる前の温度は寝るのには寒すぎる温度だという事を身体が教えてくれていたように思えます。

そういう意味でも、やはり18〜20℃が適温なのでしょう。

一貫した起きる時間と寝る時間

毎日同じ時間に寝て起きるのも有効です。

人間には体内時計があり、急な変化には対応し辛いからです。

海外に行って時差ボケを体験した事があれば、これの重要性が分かりやすいと思います。

運動をする

運動には脳と身体を正常に整える効果があります。
ストレス発散にも有効で、更に不眠症や鬱病の対策としても非常に有効です。

運動は健康に良いだけでなく、睡眠の質を上げて日中のパフォーマンスを上げるので、忙しい人もなるべく軽い運動をしましょう。

寝る前は運動をしない

運動は3〜4時間ほど脳を活性化させる効果があるので、寝る前に運動をすると睡眠の質が落ちてしまいます。

運動をするならなるべく就寝3〜4時間前には切り上げましょう。

ただし、寝る前でも軽いストレッチ程度であれば問題ありません。

カフェインを避ける

カフェインは有名な刺激物で、皆さんの予想通り睡眠を妨げます。

カフェインを摂らないのがベストですが、コーヒーや紅茶を飲みたい人もいると思うので、そういう人は午後にカフェインを摂らないようにしましょう。

ランチの時が最後、と区切りをつけられると良いでしょう。

昼寝は短く

昼寝は脳を急速に回復させ、起きた後の集中や注意力を高めるのに非常に有効です。
しかし、昼寝をすると夜眠りにくくなる事も分かっています。
なので、昼寝するならタイマーをセットして18分以内にしましょう。
それ以上寝ると、深い眠りについてしまい、起きるのが難しくなるのと、夜に眠りにくくなります。

飲食

寝る前の飲食は睡眠の質を下げる事が分かっています。
食事は就寝の数時間前までに済ませておきましょう。

水分は人間の健康管理において非常に重要ですが、就寝前に水分を取ると案の定尿意を促してしまい、睡眠の質を下げてしまいます。
水分補給はなるべく就寝1〜2時間前までに済ませましょう。

ただし、水分不足になると身体に非常に悪いので、喉が乾いていたらやはり水を飲むべきだと思います。

なので、寝る前でなく、早めの水分補給を心がけましょう。

悩み事、ストレスなど

悩み事やストレスも睡眠を妨げます。

寝る直前に仕事のメールを確認するのは睡眠に悪影響を与えるので、メールは確認する時間を決めて、夜は確認しない方が良いです。

また、寝ようとしている時にスマホの通知が鳴るのも当然に睡眠に悪影響なので、機内モードや夜間モードを使用する等して通知をオフにしましょう。

イライラやストレスを感じている時は、紙とペンを用意して、10分間自分が感じている事を書き続ける事が効果的です。
ストレス発散の方法としては、暴飲暴食、タバコやアルコールなどの刺激物、欲望に忠実な買い物等よりもこちらの方がオススメです。

最後に

健康管理において睡眠は非常に重要です。

睡眠不足は、集中力の低下、注意力の低下、意思決定力の低下、創造性の低下、社交力の低下、心臓病や糖尿病、感染症の原因となり、身体的にも精神的にも取り返しのつかない事になります。

逆に、睡眠をしっかり取れば、ストレスが減り、情緒が安定し、忍耐強くなり、非衝動的になり、酒やアルコール等の刺激物に耽る傾向も弱くなります

今回紹介した方法を全て取り入れる必要はありません。
まずはできる事、やりやすい事から始めて、少しずつ生活の質を向上させましょう。

本記事を読んで、睡眠の重要性を見直すきっかけと、睡眠の質を向上させるきっかけになればとても嬉しいです。

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